俳優として活躍しながら、「老獄 OLD PRISON」「JUDGEMENT」といった監督作も発表してきた辻岡正人が、監督、脚本、撮影、編集、プロデューサーなどを一手に担い、主演も果たしたオリジナル作品。自らの死が近いことを悟った青年が、片思いの相手への募る思いや嫉妬から、相手を巻き添えにした行動に出る破滅的な愛憎を描いた。報道会社に勤務するディレクターの毬乙は、同僚の神堂に嫉妬し、また、神堂の婚約者である清住へ実らぬ恋心を抱いていた。毬乙は清住を盗撮するようになるがそれでは物足りず、自宅の倉庫を改造して鉄格子を設け、清住を監禁する。毬乙は清住のすべてを奪おうとするが思うようにはいかず、そうしているうちに自らの死期が迫っていることを知る。